どうなる?大阪南港魚釣り園護岸

2025年11月30日(日)をもって、ながらく(9年超)大阪南港魚釣り園護岸の運営委託業務を請け負ってこられた企業が急遽撤退されました。JOFI大阪の活動拠点であり、たいへんお世話になっていたこともあり、撤退の連絡を受けた28日(金)の翌29日(土)の午前中に、ごあいさつに向かいました。

売店付近で佐竹さん(通称:園長よしくん)を探し、目が合った瞬間からの会話・・・

わたし 「ちょっと、突然やんか!」

サタケ 「おい!ちょっと塩持って来い、塩!海水でもええぞ!」

わたし 「なんでやねん!」

50歳オーバーで(わたしは60近い)そんなじゃれあいをいきなりできるのが、これまでも、とても心地よかったのです。他のスタッフさんもみな感じよく、とても気持ちのいい場所だったのですが、もう巡回、初心者指導に出向いても、みんな、いないのですね。淋しいです。

撤退の詳しい事情などは訊いてもどうしようもないので、あえて触れませんでしたが、現場のスタッフのみなさんは「続けたい」のが本音のよう。しかし会社の方針、現場にはどうしようもないのはビジネス上、よくあることです。行政とつながっている旨みが薄れたのでしょうか。また、魚釣り園護岸単体では収益性の高い事業と思えませんし。ハイシーズンの土・日・祝日は入場制限がかかるほど大盛況な時がある半面、冬場の平日は来場者もほぼなく暇で佐竹さんが、「俺ら、脳みそ腐るでって、まると話しててん」と言うくらいです。加えて園内で、防災目的の堤防工事が数年続く中、釣り場自体が閉鎖、制限される期間もあり、駐車料金などの収益に相当なダメージがあったことでしょう。まあ先のとおり、撤退の理由など、いまさらどうでもいい話です。

12月以降の南港魚釣り園護岸ですが、まだ次の運営委託先が決まっていないとのこと(11月29日現在)。

幸いにも閉園ではなく、しばらくのあいだは大阪市(大阪港湾局)が直接管理することになるようです。

開園時間は8:00~14:00(← 役所ですから)

毎週水曜日は休園(閉鎖)

売店はありません(自販機も撤去されているかも)

これまであった仮設トイレは残る可能性があるけれど、水道設備はどうかわからない

駐車場はもしかしたら、無料開放されるかも といったことを伺いました。

以前の運営会社ともお付き合いがありましたが、佐竹園長時代のいちばんの変化は、それまで禁止だったルアーフィッシングが解禁されたことでしょう。そこに気候、海況の変化が加わり、春と秋の青物で園は活況を呈しました。佐竹園長が生粋のルアーマンであることと人柄の良さも加わり、人が集い、つながるにぎやかなコミュニティができあがりました。さらに、アルバイトを含むスタッフの全員が本気の釣り好きで、釣り人同士の会話が盛り上がる素晴らしい場所になっていたのですが、残念です。

ただ、ルアーが解禁されたことで、それまで落とし込みやふかせ釣りを楽しまれていた常連さんたちの姿が見えなくなってしまったことも記しておきます。そのあたりのバランスや共存は本当に難しいと思います。過去からの禁止、禁止の積み重ねで、釣り場のキャパが足りていないのが根本的な問題なのかと考えさせられます。

さて、大阪南港魚釣り園護岸は、これからどうなるのでしょうか。考えられるのは、

[これまで同様入札により、新しい運営委託先が決まる]

この場合、開園時間やルールなどに大きな変化はないかと思われます。ただし安全の面からルアーフィッシング不可となる可能性があるのではないかと…。しかし、入札に応じる企業があるのでしょうか。行政の事業を請け負うことによる企業メリットはあるのでしょうが、いかんせん魚釣り園護岸の収益性が低すぎるのがネックになるのでは。そうなると思い当たるのは、

[堺市の海釣りテラスと同様の運営となる]

この場合は開園時間がおそらく海釣りテラス同様 9:00〜17:00 となり、その他のルールも踏襲されるかと。ルアーフィッシングについてはアンダーハンドキャストのみとなる可能性があります。

また、可能性は限りなく低いでしょうが、

[海釣りGO 六甲マリンパーク形式]

新しい海釣り公園のスタイルとして、かなり完成されているのではと思いますが、南港魚釣り園護岸で始めるとなると初期投資など、さまざまなハードルがあるような気がします。そして最悪なのは、

[閉園=立入禁止]

ここまで極端な展開に一気に行くとはなかなか思えませんが、入園でき、管理者がいない状態で、ゴミ(場合によっては糞尿)が散乱することなどがあれば可能性はゼロではないでしょう。またもや釣り人のマナーが試される状況になっています。さらに万一、事故が起きれば一発閉園となるはずです。

大阪港湾局としては早々に「新しい運営委託先が決まる」のがベスト。そうでなければ「堺市海釣りテラス同様の公共公園」として残すあたりが現実的かな?と、個人的には予想していますが、どうなることか?

いずれにしても今回の運営撤退は悲しくもあり、痛恨の極みでもあります。

佐竹園長はインスタグラムなどで「守れなくてごめん」的な発信をされていましたが、あやまる必要なんて1mmもないかと。佐竹園長をはじめ、スタッフの方々は全員、南港魚釣り園護岸を純粋な釣りだけで大いに盛り上げ、釣りの未来につながる新しい釣り人をたくさん生み出されました。釣りの未来のことを考える1人として、面と向かっては恥ずかしさもあり言えませんがこの場で、なんだか偉そうではありますが、「ありがとうございました」とお伝えしたいです。(ブログを書いてることなんて話したことないから、絶対見ないと思いますがw)。

取り急ぎ今回は、そんなところで。

12/3 追記

上で「幸いにも閉園ではなく~」と記しましたが、12/6(土)からいったん閉鎖することになったようです。

大規模な工事中であることやシーズンオフの冬場を迎えることを考えれば理解できる判断かと思います。閉鎖されているほうが事故などのリスクもないでしょうし。工事は2026年3月末には終わる予定ですので、4月から再開、となるのかどうか。釣り場へアプローチする階段や広いスロープが新設されていることから、このまま閉園の可能性は高くはないと思うのですが、わかりません。年内か、年明け早々だったかに、定期開催されている大阪港会議があるはずで、JOFI大阪からも常時メンバーが参加しているので、再開の希望を大阪港湾局に伝えることになるはずです(わたしは残念ながら出席メンバーではありません…)。   

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